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決算・財務報告プロセス解説

決算・財務報告プロセスの特徴及び留意事項

決算・財務報告プロセスの特徴

最後のプロセス

決算・財務報告プロセスは、一連のプロセスで最後に位置しており、処理項目数や処理金額も大きくなる傾向があります。このため、不備が重要な欠陥に繋がる可能性も高くなりますので、当該プロセスの内部統制の整備及び運用には細心の注意が求められます。

専門的知識

決算・財務報告プロセスは、決算処理にあたり、専門的知識を要求される項目が多く存在します。

評価日後に決算業務

決算・財務報告プロセスにおいて、内部統制の評価基準日(以下、「評価日」)が属する年度決算処理は評価日後に実施されます。
評価日前の内部統制上の不備に関しては評価日までに改善すれば問題ありませんが、評価日後に生じた不備に関しては、評価日に遡って改善できない ことに留意する必要があります。

実施頻度の制限

決算・財務報告プロセスは、月次決算で年間12回・四半期決算で年間4回・年度決算は年間1回と評価する実施頻度の制限があります。
実施頻度の制限を考慮した上で、決算・財務報告プロセスの評価を実施する必要があります。

スプレットシートコントロール

決算・財務報告プロセスは、決算処理手続、連結財務諸表の作成等を通じ、一般に数値データの計算・集計・分析・加工等に用いられる表計算ソフト(以下「スプレッドシート」という。)が広く利用されています。
この場合、ITに係る全般統制や、システムの利用者であるユーザー自らが業務システムを構築し運用に直接携わるEnd User Computing(以下「EUC」という。)の観点からのリスクの評価を実施する必要があります。

決算・財務報告プロセスの留意事項

決算において不備の生じる可能性が高いもの

会計処理の誤りが生じる可能性の高い部分は、内部統制の不備も生じる可能性が高い部分となります。下記例示は、その可能性の高い部分を示しています。

  • 新会計基準の適用
  • 合併、分割等の企業結合に関連する連結仕訳
  • 連結C/F計算書作成

決算・財務報告プロセスにおいて重要な欠陥の生じる可能性が高いもの

想定される内部統制の不備で、重要な欠陥に繋がる可能性の高いものを下記に例示しています。

  • 経理人員の不足
  • 経理人員の能力の不足(専門的知識の不足)
  • 新会計基準の適用に対する対応の不備
  • 決算数値等の誤り
  • 開示情報の誤り

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